フラクタル(自己相似性:じこそうじせい)

  1. (名詞)

    フラクタルとは終わりのないパターンである。

    フラクタルは、異なるスケールで自己相似的な、無限に複雑なパターンである。

    フラクタルは、単純なプロセスを何度も何度も繰り返すことにより、フィードバックループを形成する。

    自然界はフラクタルに満ちているので、フラクタルパターンは非常に身近なもので存在し、例えば、木、川、海岸線、山、雲、貝殻、ハリケーンなどもフラクタルの形とされる。

    マンデルブロ集合のような抽象的なフラクタルは、コンピュータが簡単な方程式を何度も計算することによって生成することができる。

  2. (名詞)

    特定のものを無限大に拡大したときに、全体と幾何学的に似ている部分を持つ物体。

  3. (Wikipedia)

    フラクタル(仏: fractale, 英: fractal)は、フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念である。

    ラテン語の 「fractus」 から。

    図形の部分と全体が自己相似(再帰)になっているものなどをいう。

    なお、マンデルブロが導入する以前から以下で述べるような性質を持つ形状などはよく考えられてきたものであり、また、そういった図形の一つである高木曲線は幾何ではなく解析学上の興味によるものである。

    〔定義〕

    フラクタルの特徴は直感的には理解できるものの、数学的に厳密に定義するのは非常に難しい。

    マンデルブロはフラクタルを「ハウスドルフ次元が位相次元を厳密に上回るような集合」と定義した。

    完全に自己相似なフラクタルにおいては、ハウスドルフ次元はミンコフスキー次元と等しくなる。

    フラクタルを定義する際の問題には次のようなものがある。
    1. 不規則すぎること
    2. 次元
    3. 物体が自己相似である方法
    4. 全てのフラクタルが再帰的に定義されるとは限らない

    〔数学的概念と一般の概念の違い〕

    「フラクタル」という言葉は、数学者とは対照的に、一般の人々にとっては異なる意味合いを持つことが多く、一般の人々は数学的概念よりもフラクタルアートに親しんでいるようである。

    数学的概念は、数学者にとっても形式的に定義することは難しいが、主要な特徴は、少し数学的な背景があれば理解することができる。

    例えば、「自己相似性」という特徴は、デジタル画像をレンズなどで拡大して、これまで見えなかったより、細かい新しい構造を発見することに例えるとわかりやすいでしょう。

    ところが、これをフラクタルで行うと、新しいディテールは現れず、何も変わらず、同じパターンが何度も繰り返されたり、フラクタルによっては、ほぼ同じパターンが何度も現れたりするのである。